もう一度、ここで会いたい

2016年9月に息子が何も言わずに逝ってしまった。
自死遺族になった母の日々を綴ります。

息子の彼女と逢った

あの日から今日で80日。


時折どうしているかなって心配になる。
息子が4年前からお付き合いしてた彼女こと。


亡くなる数日前に付き合いをやめようって告げられたそうです。
でも、亡くなる3日前に息子からの連絡があり会ったみたい。


その時に彼女は寄りを戻す話ができるチャンス思っていたようだが
できずに、何事もなかったように以前と変わらずでその日はバイバイ。
それが最後となった。


まさか会った3日後にこの世にいなくなるなんて思ってもいない事。
決行する前に最後の別れをしたかったのか?私の勝手な想像。



口数の少ない大人しい彼女ですが、息子が亡くなった時に連絡を入れた際は
泣きながら震えるか細い声で「・・くんと逢える日はありますか?」
精一杯の言葉だったのだろうと思う。


身内以外は会わせるるつもりはなかったのだけど
身内以外で会わせたのは彼女だけ。


息子を大好きでいてくれた彼女だから。
私と同じように苦しい思いをしているんだと思いOKをした。


「こんな辛い思いを二度もさせてしまい本当にごめんね、ごめんね」って謝った。
数年前に父親を亡くしているのです。


細い彼女の背中を擦った。
その時、初めて彼女に触れた。
とても愛おしく思えた。



その後は四十九日前にもお線香を上げに来てくれた。


2回目の月命日に彼女の事が気になり
もしかすると彼女からは連絡がしづらいかも知れないと思って私から連絡を入れ
家に来る約束をした。


お線香を上げ他は、息子が作ったCD音楽を聞きながら
小さい頃の息子の写真を見せてあげてた。
その後は近所の喫茶店で話した。


今までは大人しい彼女なのでほとんど話したことがなかったけど
息子の事をいっぱい話したし、話してくれた。
嬉しかった。


また、彼女と逢えて良かった。


最後に「来たいときはいつでも来ていいからね」って伝えたら
「来月の15日にまた来たいですが、いいですか?」


そう、来月15日は息子の誕生日なんだよね。
ちゃんと分かってくれてる。


「もちろん、喜んで!来るのを待ってるわ」


また、息子の事の話が出来るのが楽しみになる。
彼女ちゃん、ありがとう。



こんなに思ってくれてる彼女を置いて逝き
・・くんのバカチン。