もう一度、ここで会いたい

2016年9月に息子が何も言わずに逝ってしまった。
自死遺族になった母の日々を綴ります。

息子が最後に選んだ場所へ

今日は娘と一緒に息子が最後に選んだ場所へ行ってきた。



当初は怖くて行くことが出来ずにいたのだけど
日にちが経つことに行きたい気持ちが出てきた。



タクシーで近くまで行き、降りた瞬間冷たい空気が襟元をヒヤッとさせた。
なかなか外に出れなく久しぶりの外出。
あの時から1ヶ月ちょっとたっただけなのに随分と気温の変化が。



息子は夏の格好で出かけたんだよね。
いつもの様にお気に入りのキャップをかぶって・・・。



娘と
「どこをどう歩いたんだろうね?
この道歩いたのかなぁ?
この光景も見たのかな?
夜はきっと真っ暗だったんだろうね?
怖くななったのかなぁ?」


そんなことを話しながら、とうとうここであろう場所にたどり着いた。



ゆっくり、ゆっくりここだよね?



一気に涙が溢れ出した。
二人で泣きながらお線香をあげ、手を合わせた。



もう、今は楽になってるよね?
苦しくないんだよね?



俺の為にありがとうって声が聞こえてくるような感じがした。



近くの花壇に花がたくさん咲いていたのを見て。
胸を撫でおろした。