もう一度、ここで会いたい

2016年9月に息子が何も言わずに逝ってしまった。
自死遺族になった母の日々を綴ります。

誕生日に届いた物は

息子がいなくなって60日の今日は私の誕生日。


朝から雪が降ってる。
凄く寒い寒い日。


冷えきった息子の部屋に入りいつものように
お線香をあげて手を合わせる。


部屋を明るくする為にカーテンを開く。
けど、雪の外は暗くて明るくはならない部屋。


11月に雪が降るのは54年ぶりなんだそうで私が生まれる前。


そして、相変わらず一歩も出ずに静かに過ごした。
祝いメッセージとか届いたら嫌だなと思って
SNS等の誕生日の日付は消しておいた。


でも、LINEに1件だけ届いた。
息子が亡くなったのを知っているのに
「おめでとう」って・・・。


悪気ないんだよね。


その同じ友達から
四十九日前にも息子さんを偲んで飲もうって誘いもあったのを思い出した。


悪気ないんだよね。
私を心配して元気付けようと思って送ってきたんだよね。


でも、いい気がしなかった。
何だかこんな事を考えてしまう私で申し訳ない気持ちにもなる。



そして、私宛に届いた封筒。


病院からだった。


分かってる。
中身に何が入っていいるか。


息子の名前が書いてある「死体検案書」
息が詰まり、手が震えた。



息子からのおめでとうの言葉がないので
以前のLINEを眺める。

私と私の母、息子と娘のグループチャットを作っていた。
今は息子がいなくなったので使わなくなった。

既読されないのが辛いから。

それにしても息子が送ってきた「ありがとう」のスタンプがキモい。